こんにちは。
ナースの独り言です。
私の勤めている病院は、大腸内視鏡もやってます。
大腸内視鏡は、お尻から親指の太さくらいの太めのカメラを入れるんですけれど、
腸の中はう●こだらけなので、腸の壁をしっかり観察できるように、
検査前に専用の下剤を飲んで洗浄する必要があります。
いくつか種類があって、錠剤もあるんだけど、
オーソドックスなのは大量の液体を飲むタイプのこれ。
うちではこの2種類を用意しています↓↓
マグコロール
レモン風味のポカリスエットのような味。
1.8リットル全部飲む必要がある。
飲み方が簡単なので、うちではご高齢の方にこれを勧める事が多いです。
モビプレップ
梅味で、味が濃いのでジュース好きな人は飲みやすいかも。
味が濃くて、そのままでは脱水になるので、追加で水分補給するように説明します。
(ご高齢の方が難しく感じるところ)
甘いのが苦手な人と、梅風味のものが嫌いな人には相当嫌がられます。
洗浄力は高いので、マグコロール(1.8リットル)よりは飲む量が少し少なくて済むかも。
「ビジクリア」という錠剤タイプのものもありますが、小指の先くらいの大きさのものを、何十錠も飲まないといけないのと、結局水分は2リットルほど取る必要があるので、錠剤だから楽勝というわけにはいきませんw
ちなみに大学病院にいた時は、「ニフレック」というのを扱ってて、
それは海の水みたいな味がして、飲めたものではなかったです(好き嫌いがありますw)
さて本題に入ります。
ある日「モビプレップ」の勉強会で、製薬会社の方から講義を受けました。
これらの下剤は、とにかく飲む量が多くて、冷たいと寒い時期は特に飲むのが辛い・・・
という患者さんからの話があり、お湯で溶いてもいいのか聞いてみたことがあります。
するとこう言われました。
「お湯で溶いても、効果としては問題ない。
でも、モビプレップには石油由来のポリエチレングリコール(PEG)が入っており、
お湯で溶かすとお湯に溶け出して、ちょっと臭くなるので、飲みづらくなるかもしれない。」
と。。。
PEGはあのお注射にも入ってるもので、化粧品でアレルギーになる人は注意!!って耳にすることが多かったと思います、(もともと化粧品やヘアケア製品などにもよく入っている)
製薬会社の方もおっしゃっていたように「石油由来のもの」です。
人体に害がないと言われていて、いろんなものに使われているんですけど、
2018年アメリカウイメンズヘルス版では、PEGを勧めない理由として「PEGは発がん性物質として指摘されているエチレンオキシドと、同じく発がん性が懸念されている1,4-ジオキサンに汚染されやすい。」と書かれています。
まあ、そこまではいい。
石油由来のものなんて、サプリメントにしろ、薬にしろ、巷に溢れているのだから。。。。
私が違和感を持つのが、モビプレップを飲んだ女性がよくいう言葉なのです。
それは
「デトックスできた。」「体の毒素がなくなった」的な発言。
腸が洗浄されるので、特に便秘がちの方には嬉しい話だと思うんですが、そもそもなんで水分が吸収されずにそのまま肛門から出てくるのかは疑問に思わないのかな??と思うのです。
尿にならずに出てくる水分・・・おかしいって思わないのかな??
もしかしたら便が溜まってるより、身体にいいのかもしれませんが・・・。
ただ、私たちって薬を信じすぎだし、飲むことに慣れすぎてるよねって思います。
ちなみにパッケージを見ても、袋には何がどのくらい入ってるのか
ほとんど記載されてないんですね。
ネットで調べてみたらこんな感じ。
「マグコロール」がPEGのことらしいです。
わかりにくい・・・。
主成分 | 塩化ナトリウム(Sodium chloride) 塩化カリウム(Potassium chloride) 無水硫酸ナトリウム(Sodium sulfate anhydrous) マクロゴール4000(Macrogol 4000) アスコルビン酸(Ascorbic Acid) L-アスコルビン酸ナトリウム(Sodium L-Ascorbate) |
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散々洗い流して、腸内の細菌(悪玉も善玉も)がメッタメタになっていると思うので、
検査後の食生活(腸内環境づくり)は気をつけたほうがいいのかなと思います。
転んでもただで起きちゃダメです(笑)