現役ナースの独り言 

病院のエピソードや、健康情報を伝えていきます。

海外での●●の闇

こんにちは。

ナースの独り言です。

 



先日、このニュースを見て思い出したことがある。

www.yomiuri.co.jp

 

今から書くことは、かなり昔の話なので、記憶が曖昧なところもあるが、

あくまでも独り言の記憶の範囲で・・・ということ前提で読んでいただければと思う。

 

 

 

20年くらい前、Bさんが緊急入院してきた。

『腎移植後の拒絶反応』

ここまでは、まああること。

 

ただ、Bさんが普通と違ったのは、

「某国で移植してきた」

ということであった。

 

当時はまだ話すことができたBさん。

少しづつ話を聞いた内容によると

 

300万円支払って、そういう専門の(といっても表には出てない業者らしい)
斡旋を受けて、某国で死体腎の移植を受けたとのことであった。


移植後、日本で移植を受けた場合と比べ、あり得ない短い日数で退院させられ、もちろんフォローもなく、悪くなるまで放っておく形になってしまったとのこと。


※腎臓は2つあるため、一つとっても命にすぐ影響があるわけではない。
よって生体移植と死体移植があり、生体移植は主に親族間で行われる。
腎臓は割と亡くなった後でも、すぐ処置すれば、臓器の状態が良いまま他人に移植することが可能であり、若くして亡くなった見知らぬ方から移植を受けることも珍しくない。(これらはあくまでも20年前の知識です←最近はどんな感じなのかしら)


そのBさんの移植のエピソードも驚いたが、

もっと驚いたのは、傷口を見た時だった。

子どもが縫ったか?というくらいに縫い方が雑で汚いのだ。

それとも日本の縫い方が美しくて繊細すぎるならなのか??

とにかく、私はド下手な外科医でも、こんな素人臭がする縫い目を見たことがなかった。。。

 

結局、Bさんは拒絶反応で腎機能が低下。
透析再導入となった。

 

こんなはずじゃなかった・・・

と寂しそうにつぶやいていたのを今も忘れられない。

 

そして残念なことに、不衛生な手術だったのか、臓器がダメだったのか・・・・
敗血症になり、しばらくしてお亡くなりになった。

 

 

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こういう仕事をしていると、普段は知ることのできない、人の人生を知ることができる。


透析室や腎臓科で働いていたこともあるので、

生体間であろうが、死体腎であろうが、
移植を受ける方のドラマは側で感じていましたし、何がいいとか悪いとかいう権利は私にはない。
(記事に書いてあるような、生きている人の臓器を売るのはもってのほかですが)

でも、Bさんのエピソードをここで書くことで、何か意味があるのかもしれない気がする、、、。

 

ということでシェアしてみました。