現役ナースの独り言 

病院のエピソードや、健康情報を伝えていきます。

バリウムではなくカメラを薦める訳

こんにちは。

ナースの独り言です。

 

 

健診の時期なのか、

SNSでやたら

『胃のバリウム検査してきました』

って投稿を目にします。

 

理由を聞くと、

 

胃カメラより辛くないから

 

でも、独り言的に言うと、

 

バリウム検査ってやるメリットがあまりないです。

 

しいてメリットを言うならば、費用が安いのと、オエって言う嘔吐反射がでないくらい。

 

 

独り言も昔、胃カメラが怖くてバリウムをやったことありますので、バリウム検査を選びたい気持ちはよくわかります。

 

ゲップを我慢するのは辛かったけど、

検査の時は宇宙飛行士の訓練みたいでちょっと面白かった。

下剤飲んでもなかなかでなくて焦ったけども、それ以外は、まぁこんなものなのかなって感じでしたしね。

 

 

ここ数年、仕事で胃カメラ内視鏡の検査につくようになり、もし検査を受けるならば、バリウム検査より、絶対胃カメラの方がいい!!とある2つの視点から確信しました。

 

それについてお話しますね。

 

 

理由その1

 

バリウム検査は、重晶石といわれる硫酸バリウムを飲んで、レントゲンで撮影するもの。

レントゲンの写真で胃の形をみて病気を見つける、というものです。

いわゆる影絵で病変を見つけるわけなので、本当にごく初期の表面の病変はわかりません。

ある程度凸凹がないと、判別できないんです。

 

 

理由その2

 

なんと、バリウム検査で引っかかると、もれなく胃カメラがついてきます。

胃カメラバリウムで指摘された部分を、見ましょうってことなんです。

胃カメラをやらない限り、本当に病変があるのか、どの程度なのかなどわかりません。

結局、胃カメラやらないと最終診断ができないなら、もう初めから胃カメラやった方がいいんじゃない??といつもバリウム検査の2次検査で胃カメラをやる患者を見てて思います。

 

 

理由その3

 

バリウムは速やかに体外から出さなくてはなりません。そのために下剤を飲まされます。

もし腸内に残ってしまうと、石化して腸閉塞を起こす危険性があります。

ちょっと怖いですよね。

 

 

理由その4

 

バリウム検査はレントゲン検査です。

いろんな角度から撮影するので、撮影は一枚どころでは無いと思います。撮った分、被曝します。

もちろん、人体に影響のない安全な範囲ってことなんでしょうけれど、できれば余分な被曝は避けたく無いですか??

健康を維持するための検査で、健康を害する可能性のものをわざわざ選択するのってどうなのかなって思います。これはバリウム検査に限らずですけども。

 

 

結論として、バリウム検査ってあまりやる意味がないような気がしています。

 

 

みんなはバリウム検査をすることで、検査したから大丈夫的な、会社の項目に入ってるからなんとなく、とか、健康を維持できてるような錯覚になるんでしょうけれど、本当に病変を早期で見つけたいなら胃カメラなんですよ。

 

 

今はカメラもだいぶ細くなりました。

うちの病院では鉛筆くらいの太さです(鼻用で口からもやる)

鎮静剤もあるので(私はあまり自分には使いたくないけど)昔よりも楽にできるんじゃないでしょうか。

 

 

まぁ、これで日本で胃カメラ検査が大量に増えても、

私には何のメリットもないのですが🤣

 

 

検査を決める参考になさってください。